
横浜DeNAベイスターズの監督といえば、近年は中畑清さん、アレックス・ラミレスさんといった、他球団で活躍した野手出身の監督が続いていた。 どちらも個性があって、当時も僕は夢中で応援していた記憶がある。
でも、やっぱり心のどこかで「横浜生え抜きの監督が見たい」と思っていた。 そして、2021年。ついに三浦大輔監督が誕生する。
リーゼントのまま、監督就任
就任会見に現れた三浦監督は、現役時代と変わらぬリーゼント姿だった。 その姿を見た瞬間、「ああ、ついにこの日が来たんだ」と思った。 ホエールズからベイスターズまで、横浜一筋25年。 弱かった時代も、日本一になったあの年も、すべてを知っている唯一の存在。 そんな人が、今度は監督としてチームを率いる。 それだけで、もう胸が熱くなった。
現役時代の三浦大輔
三浦監督は、1991年ドラフト6位という下位指名でプロ入りした。 そこから地道に力をつけ、1998年の日本一の年には12勝を挙げて大きく貢献。 通算では535試合登板、172勝184敗、防御率3.60という成績を残した。 奪三振数は2481で、NPB歴代9位という記録も持っている。
当時のベイスターズは、決して常勝軍団ではなかった。 それでも、三浦投手は毎年のようにローテーションを守り続けた。 「もしもっと強いチームにいたら、200勝に届いていたはず」 そんな声が今でも聞かれるほど、安定感と責任感のある投手だった。
静かなスタート、でも着実な変化
監督としての三浦さんは、物静かな印象でスタートした。 でも、チームづくりは着実に進んでいた。
1998年の日本一を知る鈴木尚典、石井琢朗、斎藤隆らをコーチに迎え、勝者のメンタリティを注入。 さらに、大原慎司、小杉陽太といったデータ分析に長けた元投手を加え、戦術面でもアップデートを図った。 「こういうことをやってほしい」と思っていたことに、次々と応えてくれている。 それが、ファンとして本当に嬉しい。
選手への接し方も、柔らかさと厳しさのバランスが絶妙だと思う。 選手のやりやすさを尊重しながらも、昨年ウィック投手に見せたような厳しさも持ち合わせている。 きっと、チーム全体が良い緊張感でまとまっているんだろうなと感じる。
日本一という結果、そして今季へ
昨年はペナントレースこそ3位だったけれど、クライマックスシリーズで勢いをつけ、日本シリーズで優勝。 あの瞬間は、ファンとしても最高の喜びだった。 三浦監督のもとで、チームが一丸となって勝ち上がっていく姿は、まさに“横浜らしさ”の結晶だったと思う。
今季は、なかなか厳しい戦いが続いている。 でも、これまでと同じように、チーム一丸で乗り越えてほしい。 そしてまた、あの青い歓喜を見せてほしい。
最後に:横浜と三浦監督を、これからも
三浦大輔監督は、横浜の象徴だ。 選手としても、監督としても、ずっと横浜にいてくれる。 そんな人がチームを率いていることが、僕らファンにとっては何よりの誇りだ。